
セゴビア日帰り旅行(ローマ水道橋と白雪姫のお城)
セゴビアは、スペイン中部のカスティーリャ・イ・レオン州にある小さな城塞都市です。
ローマ時代の水道橋や白雪姫のお城のモデルになったアルカサルなど、世界遺産の遺構・史跡が数多くある観光スポットです。
セゴビアにはマドリッドから日帰りで行けます。
セゴビアは、こじんまりとした城塞都市です

セゴビアは、もしかしたら日本ではあまり有名ではないかもしれません。でも実は、とても人気のある観光地なんですよ。
そのワケは、一日あれば十分見て回れるくらいのエリアに、スペイン最大のローマ水道橋、アルカサル、スペイン最後のゴシック様式の大聖堂、どこか秘密めいた雰囲気が漂うテンプル騎士団の教会ラ・ベラ・クルス教会など、見どころがギュっと詰まっているからなんです。
交通費の出費も抑えられるし、肉体的な疲労も少なそうで、おすすめじゃないかなと思います。
このこじんまりとした、いにしえの城塞都市に、バスで日帰り旅行してきました。
丘の上の世界遺産
まちに重要な文化財が溢れていることから、セゴビア旧市街と水道橋として、1985年に世界遺産にも登録されています。
町全体が丘の上にあって、町の下にあるローマ水道橋から頂上にあるあるアルカサルまではずっと坂道が続いています。
セゴビアには古代から人が住んでいたといわれていますが、今のような姿になっていったのはローマ時代以降で、レコンキスタ(アラブ支配からの回復運動)の時代にはとても重要な役目を果たしたそうです。ローマ水道橋は迫力たっぷり
マドリッドからセゴビアのバスターミナルに着いて、そこから東に道なりに進んでいくと、だんだんとローマ水道橋の姿が見えてきました。なんと約200年前まで実際に使用されていたとか。
スペイン最大の水道橋があるとは聞いていたものの、想像以上の大きさに正直圧倒されてしまいました。迫力たっぷりです。

見上げてびっくり!のスケール
全長がおよそ728m、最も高い箇所が地上約29m程度とのことです。
見上げて見渡してびっくり!さすが数ある水道橋の中でも最大級のスケールを誇るだけはあります。
この水道橋は紀元1世紀にローマ帝国によって建てられたものなのですが、水圧供給の技術が無かった時代、丘陵地の都市に水道を供給するためには、背の高い構造物にせざるを得なかったんです。

ローマから遠く離れたセゴビアに、こんなに巨大な水道橋を建てることが可能だった当時の栄華を極めたローマ帝国の力を思い知らされます。
しかもこの水道橋は、積み上げられた石の間には、たとえアーチのカーブの部分にさえ接着剤やセメントの類は一切使われていなくて、石の組み合わせだけで建っているというのでもう驚くしかないです。

夕日に染まる水道橋は、さらに雰囲気が出て素敵でした。


それにしても堅牢な石建築は長持ちですね~
白雪姫のお城、アルカサルへ
そもそも私がセゴビアに行こうと決めたのは、ディズニー映画の白雪姫のお城のモデルになったというアルカサルを見てみたいと思ったからでした。
ちなみにスペイン語で、中世に建てられたお城の事を「アルカサル(Alcazar)」と言います。

ローマ水道橋から坂道をひたすら登ってアルカサルに着いたものの、はじめ、大きすぎてお城の外観ははっきりとわかりませんでした。
外観をよく見るには、近くの坂道を降りてお城の横側に廻り込まないといけないようでしたが、まずはお城の中を見学することにしました。
ゴシック様式にうっとり
カスティーリャ王国の居城として改装されたというお城は、ゴシック様式の優美さを湛えています。
精巧なステンドグラスや豪華な装飾がふんだんに施されていて、特に礼拝堂や王の寝室を再現した部屋は、非日常的で見ごたえたっぷりでした。
またお城の塔に登ることもできて、頂上から見渡したセゴビアの街並みとその外側ののどかな自然の風景はとてもきれいでしたよ。
おとぎの国のお城だなあ
アルカサルの外観をよく見るために、アルカサルの近くの半分野道のような坂道を下って、町の外側に出てみることにしました。
そしてそこからみたアルカサルの全貌は、白っぽい石造りの壁に丸い塔、そして青銅色でとんがった屋根がもの凄くきれい。アニメを思い浮かべながらしばし眺めていました。

確かに白雪姫のお城の面影を感じることができましたよ。

おとぎ話やディズニー映画に出てくるようなお城のイメージにピッタリだったのですね。

スペインのお城はどこか城塞のようなどっしりしたなお城が多いのですが、このアルカサルは重厚な中にも可憐さや繊細さがあって、ちょっと感激してしまいました。
ラ・ベラ・クルス教会
アルカサルの見学中、窓や塔の上からずっと、セゴビアの都市部から少し外れた野原の中にポツンと建つ12角形の教会が見えていて、それがとても気になっていました。
そこで、アルカサルを観光した後、いよいよあの気になっていた12角形の教会に行ってみることにしました。

カバンの底にあったガイドブックを引っ張り出してみてみると、なんとその教会はラ・ベラ・クルス教会といって、テンプル騎士団によって建てられたとのこと。
『ダヴィンチ・コード』が頭をよぎってドキドキしながら教会に入ったのですが、小さい教会の内部のあちこちにテンプル騎士団特有の縦と横の長さが同じ十字架があったりと、本当にどこか秘密めいた空気が漂っていて面白かったです。
セゴビア大聖堂(カテドラル)
さてセゴビアには、大聖堂(カテドラル)という大きな見どころがあります。

スペイン最後のゴシック様式で建てられたもので、外観のエレガントで高貴な美しさから、大聖堂の貴婦人と称されるなど、大聖堂の傑作と言われています。
しかしながら、その日の私は、町の外に出てアルカサルを見たりラ・ベラ・クルス教会に寄ったりと、当初のスケジュールには無い予定外の行動をしていたので、大聖堂をゆっくり見学すると、帰りのバスの時間に遅れそうでした。
そこで、とりあえず外観だけは見ておこうと大聖堂があるマヨール広場まで行ったのですが、見ていると、どうしても中に入りたくなり、慌ててチケットを買って駆け足で中を見学しました。
パイプオルガンやタペストリーのコレクションが凄くて、もっとゆっくり見たかったなと心残りになってしまいました。
名物・子豚の丸焼き

セゴビアの名物ってなんですか?

子豚を姿のままオーブンで焼いたコチニージョという料理です。
そのままの姿でテーブルに出されるのがデフォで、ウェーターさんが目の前で切り分けてサーブしてくれるお店もあるのですが、私は「子豚の姿焼き」に自分でナイフを入れる勇気(また切り分けるシーンを見る勇気)が出なかったので、あらかじめ切り身で出してくれるレストランで食べました。
名物だから頼んでみたものの、あんまりおいしくないんじゃないかと疑っていたのですが(名物に旨い物なし理論)、カリッとした皮とその下の柔らかくてジューシーなお肉が何とも言えずおいしかったです。
セゴビアへの行き方
マドリッドからバスでおよそ1時間半、電車で2時間半くらいです。
バスはマドリッドのプリンシペ・ピオ・バスターミナル発、
電車はマドリッドのチャマルテイン駅発の普通電車で
セゴビア駅まで行きましょう。
どちらも一日に10便以上あるので、マドリッドから充分日帰りで観光できますよ。
小さな町なので徒歩で町全体を散策できます。歩きやすいシューズで大いに街を散策してみましょう。
関連するページ
*本ページの概要・情報は変更・更新される事があります。
By Ansun (Updated by Asatsuki)