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眠れる森のチェスキー・クルムロフ

チェスキー・クルムロフは、チェコのボヘミア地方の森に眠る小さな町。

バスから降りると、まるで中世にタイムスリップしたかのような街並みに出会えました。

高台にそびえるお城にオレンジの屋根の建物群。思わずため息が出るくらい美しかったです。

チェスキー・クルムロフは、中世の面影を残す小さな町です

チェスキー・クルムロフ(Cesky Krumlov)は、チェコ共和国の南ボヘミア州にある、人口1万数千人余りの小さな町です。およそ100年ほど前までは、クルマウ・アン・デア・モルダウ (通称クルマウ)という名称が用いられていました。

チェコで最も長い距離を流れるブルタヴァ川の河川に囲まれるように広がる、豊かな森に抱かれたこの小都市が、なぜ人気の観光地になっているのかというと、それは町全体が、ルネサンス様式やバロック様式といった、今や貴重な中世の面影をそのまま残しているからです。

チェスキー・クルムロフの街並み
あさつき

「眠れる森の美女」とも形容されているようです。詩的で素敵ですね。

アンさん

森の中にひっそりとたたずむ町並みにぴったりかもしれません。

高台にあるお城とオレンジの屋根が連なるその姿は本当にきれいなんです。
街の中を歩いていると、まるでメルヘンチックな絵本の中に迷い込んだような気分になるんですよ。

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歴史地区は世界遺産に登録されています

なぜ、こんなにもしっかりと中世の町並が残っているのでしょう?

それは、近代にかけて活気や勢いが衰退傾向にあって、積極的な新しい街づくりが行われなかったことが幸いしています。また、第二次世界大戦後の一時期、国の政策の結果、人口が激減してまるで廃村のようになってしまっていた事とも関係しているようです。

この町の価値が再認識され、歴史的建造物や街並みの修復が本格的に始まったのは、1960年代後期に入ってからです。また、観光地としてにわかに脚光を浴び始めたのは、ビロード革命後の「自由な空気が満ちてきた」1990年代以降です。

チェスキー・クルムロフ歴史地区として、1992年には世界遺産にも登録されています。

チェスキー・クルムロフの街並み2

私が日帰り観光をしたきっかけ

プラハから日帰りで行ける距離なのもあってか、その美しい街並みを一目見ようと世界中から観光客が押し寄せます。

とりわけヨーロッパの近隣諸国の人たちには、とても人気のある観光地なのですが、日本では、チェスキー・クルムロフのことを知らない人も多いと思います。

かくいう私もそうでした。この美しい小都市について知ったのは、プラハに旅行する計画を立てた際、手元にあった外国製のヨーロッパ全体のガイドブックのチェコのページを開いた時でした。

それは、ほとんどのページが「地図と必要最低限の情報のみ」で構成された、「シンプルで寡黙な」ガイドブックだったのですが、チェスキー・クルムロフについては「饒舌」で、結構なスペースを割いて紹介されていたんです。

それを見て興味がわき、インターネットで調べているうちにどんどん行きたくなってきて、プラハに滞在する予定の日を一日費やして、バスに乗って日帰り観光旅行をすることに決めました。

チェスキー・クルムロフの街並み5

町そのものが見どころです!

チェスキー・クルムロフにバスが到着して、まずは歴史地区に足を踏み入れました。私は自然と「ふぅ~」というため息をついていました。カラフルで可愛らしい建物が並ぶ街並みに感激したのです。

まるでタイムスリップでもしたんじゃないかと思うほど。絵本で見たことがるような中世の街並みそのものだったので、ちょっとびっくりしましたよ。

小さな町なので、サクッと見て回るなら半日もかからずに散策できてしまいますが、なんといっても町そのものが見どころなので、いくら歩き回っていても全然飽きませんでした。石畳の感触も踏み心地が良かったです。

チェスキー・クルムロフの街並み3
チェスキー・クルムロフの街並み4
あさつき

食事はどうしたのですか?

アンさん

プラハでサンドウィッチを買って行きました。当地では道端のベンチで食べました。ハイキング気分ですね。

歩き疲れたら、町の中を流れるブルタヴァ川のほとりまで下りて行ってちょっと休憩したりと、のんびりゆったりと散策を堪能して、ここまで来ることにして本当に良かったなと思いました。

街全体が歴史的建造物と言った感じで、自由に歩き回っているだけでも十分楽しいのですが、蝋人形の美術館や聖ヴィトゥス教会、そしてクルムロフ城といった、シンボリックな見どころもあります。

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クルムロフ城

「眠れる森の美女」のランドマークは、高台にそびえるクルムロフ城です。

町の規模からすると、かなり大きなお城だと思います。フラデークと呼ばれるカラフルな塔が印象的な古城です。

クルムロフ城の外観
クルムロフ城の外壁
クルムロフ城の外壁2

遠くから見ていると、外壁は黄色い煉瓦でできているように見えるのですが、近づいていくと「壁にレンガに見えるように絵が描かれているんだ」ということが分かって驚きましたよ。まるでトリックアートみたいだって。

歴史の中で城主が何度も変わっていて、その度に城主の好みで増改築されていったことから、ゴシック様式、ルネッサンス様式、バロック様式という、3つの建築様式が混ざり合って構成されています。このお城の大きな特徴です。

実は、お城の中には入れませんでした

クルムロフ城は中庭までは自由に入って行けるのですが、お城の中を見学するにはツアーに参加しないといけません。

私はそのことを知らずに、街を夢中で歩き回っていたので、お城に着いた頃には、ツアーに参加すると帰りのバスの時間に間に合わなくなってしまう、という大問題が起こりました。時間が押しまくっていた・・・ワケです。

アンさん

断腸の思いで、お城内部の見学を断念しました。

あさつき

あら。またやってしまった・・・のですね(笑)

はるばるやって来て、町で最も知られたクルムロフ城の中を見ることができなかったのは本当に心残りでした。

でもですね、お城は外から見ているだけでもかなり迫力があったので、「まあいいか」と思い込んで自分を納得させる事にしました。

とはいえ、名残り惜しくって悔しくて、なかなかお城を離れることができず、お城の入り口のところで飼われている熊を観察したり、中庭をうろうろしたりと、出来る限り時間の許す限り、クルムロフ城を楽しんだのでした。

チェスキー・クルムロフへの行き方

プラハからの行き方は、鉄道もしくはバスでのアクセスとなるでしょう。

鉄道は、チェスケー・ブディヨヴィツェというところで乗り換えて、4~5時間かかります。
バスでは、3時間程度で行けます。

アンさん

私はバスで行きました。料金は、片道200コルナ(1000円程度)でした。

あさつき

チェコの通貨はコルナと言うんですよね。両替所は結構あちこちにあるそうで。

アンさん

都市部では、ユーロをも受け取ってくれる施設が割とあるようです。クレジットカードも結構使えます。

プラハからバスを利用する場合のポイント

観光当日だと、バスのチケットが残っていないことがあるので、事前に予約しておくか前日に、プラハ市街のバス・ステーションに行ってチケットを買っておく方が安心です。

チケットを購入できる窓口は、フロレンツ(Florenc)にあります。

ところでプラハ市街には、フロレンツ以外にもバス・ターミナルが幾つかあります。
そして、チェスキー・クルムロフ行きのバスは、殆どがフロレンツ以外のバス・ターミナルから出ているので気をつけて下さいね。

チケットを買うと、発着するバス・ターミナルの名前が書いてあるので要チェックですよ。

私も、プラハの中心地からちょっと離れたバス・ターミナルからバスに乗って行きました。

かなりの方向音痴なので、迷わずバス・ステーションにたどり着けるか心配だったのですが、地下鉄の駅とバス・ターミナルが階段で直結していたので思っていたより簡単に行くことができました。

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By Ansun (Updated by Asatsuki)

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