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世界遺産の観光(日本編)

日本国内の世界遺産(文化遺産・自然遺産)に関連したページについて、特集案内しています。

文化遺産(国内)

自然遺産(国内)

世界遺産とは

国連・ユネスコが、その価値を認め、後世に遺すべきであると評価した文化財や自然。

審査を経て認定・登録されたものを世界遺産と言います。

ユネスコが展開する国連事業です

国際連合(1945年設立。通称:国連)の専門機関に、国際連合教育科学文化機関(1946年創設、通称:ユネスコ/UNESCO)という組織があります。ユネスコは、「教育科学文化機関」という字面からも分かるように、世界の教育・科学・文化といった分野の発展に寄与する目的で設立された組織です。

ユネスコは、文化財、自然、景観などの保全・保護を推進する事業として、世界遺産登録事業を展開しています。

世界遺産に関する事業は、1972年にパリにて開催されたユネスコ総会で採択された、「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(長ったらしいので、略して世界遺産条約と呼ばれます)に基づいて行われています。

対象となるもの

世界遺産の対象となるのは、原則的に「物理的に形があって顕著かつ普遍的な価値が地球レベルで認められるもの」といえるでしょう。

ユネスコ世界遺産委員会が提示する条件や基準をクリアしなければなりません。日本が「これは凄い価値があるんですよ!」と猛烈にアピールしても、他の加盟国(委員会)の賛同を得られない場合は認定されません。

また留意点として、容易に移動可能なものは対象外となっています。

あさつき

たとえば、岡本太郎氏の「太陽の塔(大阪万博お祭り広場跡に所在)」は登録される可能性がありますが、氏が創作した絵画やオブジェ類については、対象外となるでしょう。

世界遺産には3つ種類があります

具体的には、次の公式種類(カテゴリー)があります。

  • 文化遺産(建築物、遺跡、遺構など)
  • 自然遺産(いわゆる自然全般。地形、景観、生態系など)
  • 複合遺産(文化と自然の複合価値が認められるもの)

2016年現在、大多数が文化遺産(814件)です。そして、自然遺産(203件)、複合遺産(35件)となっています。
なお日本には複合遺産はありません。

現在、全世界で1000件以上が登録されています

1978年に、イグアナの棲息地として知られるガラパゴス諸島をはじめ全12件が、初めて世界遺産に登録されました。

以来、世界遺産条約を批准(締結)する国家が増えるのに伴い(2016年現在192か国)登録件数はうなぎ上りに増えていき、現在は165か国(1052件)にも達するとの事です。

日本国内においては、1993年に初めて4件が登録されました。
文化遺産2件(法隆寺地域の仏教建造物、姫路城)と、自然遺産2件(屋久島、白神山地)です。

あさつき

最も登録件数が多い国はイタリア(第1位:51件)。
日本はその半数以下の20件余り(第12位)との事です。

アンさん

ベスト20の内、ざっと半数をヨーロッパの国が占めていますよね。
ちなみに、私が執筆担当した欧州観光スポットの殆どが世界遺産です。

おはるさん

ちょっと偏った印象を受けますね。

世界遺産への登録は、その選考や認定の方法・仕組みに色々と課題点があるとされています。
たとえば、先進国・経済力がある国に登録地が偏っている現状は、速やかに改善すべきでしょう。

観光など経済・文化の活性化に

登録された場合、いわば世界レベルで「後世に残すに値する」と高い評価を得た、平たく言えば「お墨付きを与えられた」事になります。とりわけ地元エリアの人たちやその国家等、関係者にとっては誇りです。晴れがましく喜ばしい限りです。

その地域の経済・文化の活性化に寄与する場合もあるでしょう。最も期待出来るのは観光産業です。
注目度が飛躍的に高まり、抜群の集客効果を生み出す可能性があります。

本来の目的は保全にあります

世界遺産登録制度の本来の目的は、「その対象の保全」にあります。その素晴らしい価値ある文化財や自然を、後世に遺すのが目的です。

従いまして、関係各所(所有者・管理者・国や地方行政他)は、登録を受けた時の状態を出来うる限り維持しなくてはなりません。

また、ユネスコの世界遺産委員会への報告を行い審査を受ける必要(6年毎)があります。そして不備な点が認められた場合、速やかに改善処置を取らなければなりません。ごく稀ではありますが、登録を削除されるケースもあり得るとの事です。

あさつき

新たな建築物の建設など現状の変更については、厳しい規制を受けるケースがあり得るようです。

おはるさん

人々の記憶から忘れ去られようとしていた「知る人ぞ知る」存在の遺跡や、何とかしないと消滅するかもしれない素晴らしい自然や生態系に脚光が当たるとすれば、とても良い事だと思います。

アンさん

観光資源としての価値を高めるだけでなく、各所の協力援助を受けやすくなるでしょうから、保全活動がよりスムーズになるといいですね。

UNESCO
http://en.unesco.org/

公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
http://www.unesco.or.jp/

By Asatsuki (Updated )

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