
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂!美しさに見とれる5つのポイント
美しいフィレンツェの街並みの中で、ひときわ存在感を放つサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。
可憐な外観と大きなドゥオーモを有し、外から眺めるのも内部を見るのも良し、クーポラに登るのも良し。
まさに「花の大聖堂」の名にふさわしい華やかさです。
フィレンツェの花の大聖堂
中世の面影を残す美しい街、フィレンツェ(Firenze)。歴史地区は1982年に世界遺産に登録されています。
そして、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂は、この街の数ある歴史的建造物の中でも、何よりフィレンツェの街を象徴していると言えるでしょう。
世界で4番目に大きい大聖堂とのことですが、大きさはもとより“花の大聖堂”という呼び名にふさわしいその美しさと華やかさは、他のどんな大聖堂とも違うまさにルネッサンス文化の中心地にふさわしい大聖堂でした。
そんなサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、私は数年前に訪れたのですが、華やかさと荘厳なる空気感に深い感銘を覚えました。その時の記憶を元に、観光の見どころを5つのポイントにまとめてご紹介したいと思います。
美しき見どころ① 外観がとにかく可憐で綺麗
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の何よりの特徴は何といってもその外観です。
ゴシック様式とルネッサンス様式という二つの建築様式が混ざり合って出来ていますが、個人的に感じ入ったのは、清廉で可憐なその「色合い」です。


白とピンクと緑の大理石で作られたその外観は、この大聖堂にしか見られない独特のものでまるで花が咲いているかのような華やかさがあります。
フィレンツェの駅から街の中心部に向かって地図を見ながら歩いていると、この大聖堂のある広場にたどり着いたのですが、その時見たこの大聖堂の美しさは、何年か経った今でも当時の色彩のまま、はっきりと脳裏に焼きついています。


綺麗ですね。精緻に描かれた絵画のような装飾・造作です。

大聖堂は重厚な外観のものが多いですが、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の外観は厳粛な中にも可憐さがあって見ていて心地の良さを感じました。
美しき見どころ② クーポラからフィレンツェの街を一望
この大聖堂はクーポラに登ることができて、地上90メートルのクーポラの頂上からフィレンツェの街並みを一望することが出来ます。
フィレンツェの街特有の赤茶色のレンガの屋根が広がる様は本当にきれい。思わずぼーっと見とれてしまいました。


ところでクーポラに登るには、400段以上の石の階段を延々と登っていくことになります。階段は急で、その上、各段の高さが一定ではありませんのでかなり登りにくかったです。また降りる時も結構体力が要りました。

地上に着いた時は少し膝がガクガクしていましたが、それも含めてとても楽しかったです。
まあ、15世紀に建てられた時には、毎日たくさんの観光客(当時の考えならば巡礼者?参拝者?)が登ることなんて想定されてなかったから仕方ないですよね。
美しき見どころ③ 天井画『最後の審判』
こちらには貴重な美術品が幾つも飾られています。そしてその白眉は、クーポラの天井画『最後の審判』です。
ジョルジョ・ヴァザーニによって描かれたこのフレスコ画は、クーポラの頂上から入る光に照らされて、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂にふさわしい神聖な雰囲気を醸し出していました。芸術と宗教の親和性を感じ取りました。


クーポラに登るとこの絵を目の前で見ることができるのですが、間近で見ると下から見上げているのとは比べ物にならない迫力で圧倒されました。
下から見ることを想定して描かれているので、当たり前ですが、近くで見ると一人ひとりの人物等が想像以上に大きいんです。見るにあたり「適正な距離感」てあるのでしょうが、この清廉なド迫力感は体験すべきです。

有名な、素晴らしい天井画に大接近!忘れられない思い出になりました。
美しい見どころ④ ステンドグラス
聖堂内は、外観のの華やかさとは対照的にシンプルなつくりになっています。
でもそのすっきりとした空間の中で、ステンドグラスの美しさがひときわ際立っていました。
観光客で込み合っているにも関わらずしんとした空気が漂う聖堂内に、ステンドグラスを通して光が差し込む様子はとても幻想的でしたよ。

美しき見どころ⑤ フィリッポ・ブルネレスキの独創的な案で完成した天井
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂は、世界で4番目に大きな聖堂ですが、実はその大きさゆえに、建設途中で大問題が持ち上がることになりました。
当時の建築技術では、この大きな大聖堂に合う大きさの、クーポラ(ドーム状の屋根)を造る事がとても困難だったんです。
それゆえになんと数十年間も天井部分が無い状態が続いていたそうです。


こんな中途半端な状態を打開したのが、公募案が採用された時の建築家、フィリッポ・ブルネレスキです。
ブルネレスキの案はドーム状の屋根を木枠を使わずに二重にレンガを積み上げるだけで完成させるという独創的なもので、当時は賛否両論あったようですが、彼は17年かけて見事にドームを完成させました。
三色の大理石との対比がきれいなサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドーム状の屋根は、木枠が使われていない石積み構造では世界最大と言われています。
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By Ansun (Updated by Asatsuki)