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ピサの斜塔の傾きを体験

イタリア中部のさほど大きくもないピサ市に、大挙して観光客が訪れるのは、世界遺産である傾いた塔、ピサの斜塔があるからでしょう。

なんで塔に登るためだけにわざわざピサに行くのかと思うかもしれませんが、この塔は本当に登ってみる価値があるんですよ。

ピサの斜塔はなぜ傾いてるの?

これまで古今東西いろいろな塔が建築されてきた事だろうと思いますが、「斜塔」という説明がわざわざ付け加えられているのは、ピサ大聖堂の鐘楼くらいではないでしょうか。

ではなぜ、傾いてるのでしょうか。意図的に設計されているとは到底考えられませんよね。

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ピサの斜塔が傾いている理由。それは、簡単に言うと地盤沈下からのようです。

ピサはアレル川の土砂の上に広がった地帯で、もともと地盤が不安定なのだそうです。

建築中から今に至るまでずっと・・・です

大聖堂の鐘楼として12世紀後期ごろより建設が始まったのですが、なんと建設途中から傾き出したそうです。

その後およそ200年間を費やしてやっと完成したのですが(なんて長期間!)、結局傾きを修正することは出来なかったようです。

ちなみに倒れないよう苦肉の策で最上階の部分だけ地面に垂直につくられているんですよ。

ピサの斜塔は、今でも倒れないように傾きを修正する作業が続けられています。過去に一度傾きが急速に進行して立ち入り禁止になった時期もありました。今は倒壊の危険はなくなったとのことで、塔に登って観光出来るようになりました。

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スリル満点の「斜塔体験」

アンさん

8階建て、地上56mの奇跡の「傾いた塔」。

以前、筆者も登ってみました。いやもう、スリルありました。

ピサの斜塔は、40人ずつが30分交代で入場するというシステムになっています。チケットを買う時は、入場する時間を指定して購入します。

私が行ったのは、2月のシーズンオフだったせいか、比較的すぐにチケットが買えたのですが、夏場は観光客が多いので、行ったもののその日のチケットが売り切れていたり、買えてもかなり後の時間帯まで待たないといけなかったりすることもあるようです。

夏のバケーションシーズンにピサに行く際は、事前にチケットを予約した方がいいみたいですね。

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大きめの手荷物は預けたほうが良いです

さて、チケットを購入し、大きい旅行バックを持ったまま入場の列に並んでいた私に、入場整理のおじさんが、バックを近くにあるロッカーに預けて来いと言いました。そこで入場まであまり時間が無かったのですが、強力に言われたもので慌てて預けに行きました。

時間ギリギリで入場出来て一安心。そして私は、塔の階段を登りだしてすぐ、なぜバックを預けないといけなかったのかを悟ることになりました。

旅行バッグのような、重たくて大きい荷物を携えながら登るのは、リスキーなのだという事です。

外から見て傾いているということは、内側も傾いているんです

そうなんです、当然建物の内側も傾いているんです。

階段を登ってみると、体の重心がぶれて後ろに引っ張られそうになったりして、普通には登っていけないんです。

旅行バッグを持ちながらの歩行は、通路が狭いことも手伝ってかなりの危険を伴います。女性ならば尚更でしょう。一緒に入場した周りの人たちも、たまに壁に寄りかかったりしながら恐る恐る登って行っていました。

後から知ったのですが、危ないので8歳以下の子供は入れないそうです。

pisapic3(階段)

一人が歩ける程度の幅しかない狭い階段通路。

塔を登るための通路はいわゆる螺旋階段です。狭い上に傾いているので、荷物を持ちながらの通行は止めておくべきだと分かりますよね。

階段のステップがいびつな形状になっているのは、決して「ユニークなデザイン」とかではありません。長年に渡って使用され続けた事により擦り減ったためです。歴史を感じますね。

色んな教会の塔に登りましたが、登ること自体を楽しめる塔は、このピサの斜塔だけでした。

塔を登り切った後のちょっとしたご褒美。最上階から見る大聖堂やピサの街並みの景色は、とっても綺麗で印象的でした。

お決まりのポーズで記念撮影

ピサの斜塔での記念撮影と言えば、何といっても倒れそうに見える塔を下から手で支えるポーズで撮るのが有名ですよね。

塔が建っているミラコリ広場では、このポーズで上手く写真を撮ろうと奮闘している人がたくさんいます。

ピサの斜塔観光の基本データ

項目 概要
所在地

イタリア ピサ市

アクセス

ピサのバス乗り場や駅から、ピサの斜塔のあるミラコリ広場までは、徒歩10分~15分くらいです。

観光案内所で無料の地図がもらえるので、それを見ながらピサの町を散策するのが楽しいですよ。

見学時間

10~18時(基本)

入場料

塔への入場料は18ユーロ(¥2300前後)です。

ピサについて

ピサの斜塔(世界遺産・ピサのドゥオモ(ドゥオーモ)広場)が所在するピサ市は、イタリアの中部、トスカーナ州に位置します。

pisapic4(街並み)

そんなに大きくない市なのですが、世界的な観光都市らしく国際空港があるんです。
空港から町の中心部まではバスで10分。とてもアクセスが良いです。

またイタリアの観光地にしては、レストランの値段がそんなに高くなかったのが嬉しかったです。

pisapic5(夜店)

ピサからトスカーナ州の州都フィレンツェまで、普通電車でも僅か1時間くらいで行けるためか、欧州間を飛ぶ格安航空会社の場合、「フィレンツェ行き」のチケットを買っても、フィレンツェの空港ではなくて、より空港使用料が安いピサの空港に着く事があります。

(コストを低減のためでしょうがシビアですね。)

アンさん

そもそも私がピサに行ったのも、フィレンツェに行くついでといった感じでした。せっかく飛行機がピサに着くのなら、あの有名なピサの斜塔を見ておこうという軽い気持ちからでした。

でもこういった、その場のとっさの思い付きって、旅を楽しむための割と大切なポイントのような気がします。

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By Ansun (Updated by Asatsuki)

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