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ヴェッキオ橋(宝石店街とヴァザーリの回廊)

ヴェッキオ橋は、フィレンツェ最古の橋であり、この街屈指の観光スポット。

まるで商店街のようなユニークなたたたずまいで、橋の両側には宝石店が並びひしめいています。

またヴェッキオ橋の上部には、メディチ家が造ったヴァザーリの回廊が通っています。

フィレンツェ最古の橋です

ヴェッキオ橋(Ponte Vecchio) は、フィレンツェのアルノ川に架かっています。
14世紀から架かる、この街最古の、とても歴史のある橋です。

橋1
あさつきAsatsuki

オペラ「ジャンニ・スキッキ」でのプッチーニの有名な歌曲「わたしのお父さん」 にも、ポンテ・ヴェッキオが歌われています。

アンさんAnsun

娘がお父さんに、指輪を買いに行きたいとせがむ内容の歌詞ですね。

メディチ家の栄華とともに変貌していきました

フィレンツェ街並み

フィレンツェはイタリアのトスカーナ州の州都で、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂やウフィツィ美術館等の観光スポットが沢山ある人気の都市ですよね。

メディチ家が街を統率するようになった15世紀に、フィレンツェは経済的にもとても豊かになりますが、それと同時にルネサンス文化の中心地となりました。

そしてこの地でダ・ヴィンチやミケランジェロといった超一級の芸術家たちが、数々の傑作を生みだしてゆくことになります。

ヴェッキオ橋は、フィレンツェが華々しい時代を迎える1世紀も前からこの街にあり、いわば古株的な存在なのですが、この橋が、今のような姿になったのはこのメディチ家が栄華を極めた時代です。

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ユニークな建造物です

ヴェッキオ橋の外観には“古い橋”を意味する名前の通り、長い歴史をだどってきた情緒を感じる、独特の雰囲気と可愛らしさがありました。

あさつきAsatsuki

橋梁の上に建物がどっしりのっかっています。日本では見られない建造物ですよね。

当初、お肉屋さんが軒を連ねる橋だったのを、当時のメディチ家の君主が、「臭うから嫌だ」といってお肉屋さんを追い出して宝石店を呼び込んだそうです。

アンさんAnsun

こんな強引な事が可能なのも、街に強大な富をもたらしたメディチ家だからこそですよね。

なお橋は歩行者専用で、車やバイクなどは走っていませんでした。

私たちが渡るのには通行料金はかかりません。気楽に散策が楽しめます。

橋2

ヴェッキオ橋は丸ごと宝石店街なんです

ウフィツィ美術館からアルノ川の方に出ると、ヴェッキオ橋はすぐそこにあります。私がフィレンツェを旅したのは3月頃で、特に観光シーズンではなかったのですが、それでも橋の上は観光客でごった返していました。

橋の上にお店がびっしりと並んでいて、橋が丸ごと商店街のようになっています。

ヴェネチアのリアルト橋なども、同じようにお店がずらりと並んでいますが、リアルト橋に並んでいるのはお土産物屋さんが多いのに対し、ヴェッキオ橋は全部宝石屋さんです。どの宝石屋さんも歴史がありそうな凛とした佇まいで、観光地の土産店にありがちな呼び込みや客引きはありませんでした。

ショーウィンドウにはきらびやかなジュエリーがずらりと並んでいました。ああ素敵。

橋の宝石店
あさつきAsatsuki

でも、お高いんでしょう?

アンさんAnsun

そうなんです~(笑)

色々なジュエリーの中でも、幾つものお店のショーウィンドウに並んでいたカメオのペンダントトップが本当に素敵だったのですが、当時仕事を辞めて貯金を切り崩しながら旅行して回っていた私にはそんなもの買えるわけもなく、おとなしく前を素通りしました。

そう言えば、橋の上にはたくさんの人がいましたが、宝石店に入っていく人はあんまり見かけませんでした。ほとんどの人が、私と同じように宝石を買うためではなく、橋の雰囲気を楽しむために通り抜けているという感じでした。

宝石店の営業時間については、私は昼間に観光したので正直よく分からないのですが、一般的な営業時間(10時から20時くらい)で考えておけば良いのではないかと思います。

橋の真ん中からアルノ川を見渡せます

橋のちょうど中央くらいの位置には、お店が並んでいなくて、アルノ川の景観がバッチリ楽しめます。

そこは川の姿を堪能するのはもちろん、絶好の記念撮影スポットになっているのか、人だかりが出来ていました。

橋3
アンさんAnsun

アーチ状デザインのピロティっぽい部分が撮影スポットです。

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全体的な外観を楽しむ

ひとまずヴェッキオ橋を渡り終えた後、次はすぐ隣に架かるサンタ・トリニタ橋まで歩いて行って、橋の全体的な外観を楽しむことにしました。

カラフルで、橋というより川の上に建てられた建物のように見えるヴェッキオ橋は、やっぱりとってもユニークな造形。日本だと様々な法令(建築基準法とか消防法とか)に阻まれて造れないでしょうね。

橋をよく見ると、建物が川の上に飛び出しているように見えるところがあって、あれで崩れたりしないのか不思議で仕方がなかったです。

橋4
年季が入ったアパートのようなたたずまい。失礼ながら宝石店が軒を連ねているとは到底思えません(笑)

メディチ家が築いたヴァザーリの回廊

橋を外から俯瞰してはっきりと見て取れたのが、ヴァザーリの回廊です。建物の上部に通路が通っているのがはっきりとわかりました。

回廊
橋の上部(緑線)に、絵画が展示された回廊があります。右岸に美術館、左岸に礼拝室があります。

ヴァザーリの回廊とは、現在のウフィツィ美術館からピッティ宮殿を結ぶ隠し通路のこと。かつてのメディチ家の専用通路です。ヴェッキオ橋の建物の上も、その通路の一部になっています。

画像などによると、回廊の壁や天井の基本的な内装はホワイト系。床はチョコレート色系。長さ(歩行距離)は、橋の部分を含めて約1キロメートルに及びます。

この回廊、時の権力者・治世者であるメディチ家関係者の「防犯対策、緊急時の避難通路」でもあったようですが、相応の距離がありますね。

もし端から端まで通行する事が可能であれば、結構歩き甲斐がありそうです。

絵画が展示されており礼拝室もあります

通路の壁には、ウフィツィ美術館と同じようにメディチ家が所蔵していた絵画(肖像画など)が、数百枚単位でずらりと展示されています。お抱え画家に描かせたのでしょう。さすが「芸術の庇護者」だっただけありますね。

また、「橋の上」ではありませんが、回廊の途中には礼拝室が設営されています。これは、サンタ・フェリチタ教会の上部を通過するにあたり「素通りはマズイ」といった考えから造られたそうです。

見学は、完全予約制・不定期・人数限定で行われています

あさつきAsatsuki

歴史探検ぽくて面白そう。見学ツアーがあるんですよね。日本の大手旅行社では、日本語ガイド付きのツアーを実施しています。

アンさんAnsun

私、「秘密の廊下」を見学出来ませんでした。

回廊の見学は「完全予約制」で、公開される日(数か月単位のようです)は不定期、そして人数も限定されているため、旅の前にあらかじめ予約・計画しておかないと見ることが難しいです。

それにしても、なかなか通れないとなると、どうしても歩きたい、見たい気持ちが募ります。

いつか機会があれば、ヴァザーリの回廊が公開されている時期にフィレンツェを訪れて、回廊を歩いてみたいな。私はしみじみ思ったのでした。

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By Ansun (Updated by Asatsuki)

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