
八戸市 えんぶり
えんぶりは、お囃子や歌で舞い踊る、台詞口上も興味深い、青森県や岩手県の一部地域で行われる伝統行事です。
そこで八戸市の郷土芸能に関して、道具、烏帽子、歴史やお庭えんぶり等について見てみました。
八戸の伝統芸能を観光する
えんぶりの催しは、かつて八戸藩領内だった青森県・岩手県の幾つかの地域で開催されており、それぞれの地域性のある踊りを披露しているそうです。長い歴史において地域ごとの個性が培われたのでしょう。地元の郷土芸能として根付いているのですね。
また、田植えや稲作に関連した明るく楽しい踊りであり、春を告げるお祭りとも言われるこの伝統芸能は、明治初期ごろまでは、小正月(1月15日)あたりに行われていたのだそうです。
もっとも知られており、賑やかで多彩なイベントが繰り広げられ、観光する人たちにも親しみやすく楽しみやすいのが、八戸市の『八戸えんぶり』だとか。
道具や衣装
当郷土芸能の名称にもなっている「えんぶり」(えぶりとも言うそうです。)とは、農作業に使われたシンプルな道具です。
この道具は木製で、長い柄の先に平らな板が接続されています。この平らな板の面で田の土をならしたそうです。
ところでえんぶりには、独特の道具や楽器を沢山使います。たとえば、ジャンギ、ナリゴ、鳴輪、カンダイ、鬘箱、合羽、拍子木、小鼓、三味線、鈴、横笛等々、枚挙に暇がありません。
また、衣装の中で目を引くなあと私が感じるのは、頭に被るとても大きな「烏帽子」です。
和紙を重ねて馬の頭を模して作られており、色鮮やか色調で馬等の柄が描かれています。工芸品としても素晴らしいものだと思います。
踊りの由来
青森のえんぶりは、古来日本各地の農村で行われていたような、その年の豊作を願い踊り楽しむ「田植え踊り」に由来するものだそうです。 そのため、えんぶりには、濃工具に起因する道具が多く使われています。
現在の元となる行事は、一説には鎌倉時代の古来から行われていた歴史がある伝統芸能だそう。国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
2種類に大別されます
舞いや踊りの種類を大別すると、「ながえんぶり」と「どうさいえんぶり」の、2種類があるとされます。
両者の踊りの違いは、大雑把ながら一言でたとえると「静」と「勇」と言えるかもしれません。
「ながえんぶり」は、静かにゆったりとした調子、そして「どうさいえんぶり」は、勇壮でアクティブな舞いをします。
「ながえんぶり」と「どうさいえんぶり」とでは、被る烏帽子や携える道具も多少異なってきます。
なお、えんぶりは組を結成して複数名でパフォーマンスを行います。現在は30数組あるようです。
摺る、摺り
ところで、えんぶりには、「摺る、摺り」と言う言葉が多く使われています。
「摺る。摺り」とは、舞う事・踊る事を指します。
この舞いは、先頭の「摺り込み」という口上(台詞)から始まり、お囃子や歌に合わせて「摺りはじめ」、「中の摺り」と続いていき、「摺りおさめ」で踊りをを終え、「クロドメ」で太夫が向上を述べて締められます。
またこの他にも祝福芸として、少年が踊る「えんこえんこ」「松の舞」、えびすの衣装での「えびす舞」、そして「大黒舞」が踊られます。
お庭えんぶり
お庭えんぶりは、明治時代の東北の財閥泉山家の豪華な純和風建築様式の邸宅、更上閣(国の有形文化財指定)において、昔の大地主などになった気分と風情を味わいつつ、八戸せんべい汁などを食べながら、えんぶりを観覧出来る素敵な催しです。
時間は夕刻よりの1日2回公演。例えば2010年の場合は、その開催期間中の全ての日において公演がなされました。
なお観覧は有料で予約等が必要です。旅行会社のツアーなどでも、お庭えんぶりの鑑賞を企画するなど、年々人気が高まってきているようです。
お庭えんぶりの模様です。(音声大きめ。ご注意を!)
開催時期について
青森の『八戸えんぶり』は、「岩手雪まつり」、「弘前城雪燈籠まつり」、「なまはげ柴灯まつり」、「横手かまくら」と共に、「みちのく五大雪まつり」のひとつに数えられています。
八戸えんぶりは、通常2月17日から22日あたりの期間に開催されます。
*令和2年(2020年)は、2月17日(月)~20日(木)の開催予定。
*お庭えんぶりや公会堂での公演の観覧券は、おそらく1月より販売だと思います。
多彩な催し物
八戸市 えんぶりの開催期間中には、長者山新羅神社への奉納摺り、八戸市の中心街を練り歩くえんぶり行列や一斉摺り、えんぶり撮影会、御前えんぶり、夜に披露される「かがり火えんぶり」他、各所で多彩な催し物があります。
多くの場合、基本的には観覧は自由ですが、八戸市公会堂でのえんぶり公演、史跡根城・えんぶり撮影会、お庭えんぶりは有料となっています。
いちご煮・せんべい汁
青森八戸の名物で、このところ話題を集めている郷土料理があります。
いちご煮
元々は、漁師さんたちが作って食べていた煮物料理。お吸い物仕立てがベーシックですが、「美人すぎる」で御馴染み(?)の藤川ゆり八戸市議がプロデュースした「いちご煮日記」弁当は、あんかけ料理となっていました。
ちなみに名前の由来は、お椀の中のウニの色を、野いちごの色に喩えて名付けられたのだそうです。
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八戸せんべい汁
多彩な旬の食物を煮込んだ鍋料理で、ご当地名物の「南部せんべい」を入れるのがポイントです。
鍋や汁物料理用のせんべいがあるそうです。B-1グランプリで全国的人気へ。
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By Asatsuki (Updated )