
ストーンヘンジとブルーストーン
ブルーストーンは、イギリスの世界遺産であるストーンヘンジの場所にあります。
ストーンヘンジは、いまだ謎を秘めたミステリアスな巨石遺跡であり、観光の旅行をするには、ロンドンから電車やバスでの行き方があります。
世界遺産指定の古代遺跡
イギリスのブリテン島南部、ロンドンから西へ200キロあまり行ったエリア、ウィルトシャー(Wiltshire)州の、ソールズベリー平原の真ん中あたりの場所に、ストーンヘンジは所在しています。
ユネスコの世界遺産に登録されている、巨石遺跡群、サークルストーン(環状列石)です。
数千年前から何段階にも渡って建設がなされてきたとされています。大きなものでは何十トンもの重さの巨石が使用されており、その謎は、いまだ完全には解明されていません。
ストーンヘンジ(Stonehenge)
イギリス、イングランドの巨石古代文明の代表的存在であるストーンヘンジが設置されている場所は、円形状の敷地になっています。
周囲には土塁(土手)が張り巡らされていて、やや盛り上がっています。太古も今も同じ景色だったのかはよく分かりませんが、写真からは草の緑が美しく見えます。
巨石は、何重かにサークル型(あるいは馬蹄型)に配置されています。
大きく分けると三段階に渡って設営されたそうですが、何度も何度も重たくて大きな石を運んでは配置したようですね。現在に至るまでに、倒れたり持ち去られた石もあるのだそうです。イギリスのみならず、世界における巨石遺跡の代表格ですよね。
ブルーストーン
巨石は、配置された場所や素材によって名前が付けられています。2つの直立した石に横になった石が乗っかっている、一番目立つオブジェを「トリリトン」と言うそうです。大砂岩で出来ています。現在は3組ですが、もともとは5組あったのだそうです。
そして直立した石のうち、大きなほうを「サーセン・ストーン」と言います。そして、小さなほうを「ブルーストーン」と言います。
ブルーストーンは、もっとも古い時代にこの地に運ばれてきと言われています。平均して1個当たり平均4トンあります。80個余りあり数度に渡って設営されました。
玄武岩なのだそうですが、近年この石を中心とした調査が行われて、ブルーストーンが、この世界遺産遺跡の西北約250キロメートルも離れた距離にあるウェールズ地方より運ばれてきた事が明確になってきており、また、ストーンヘンジが従来の諸説に加えて、負傷した人たちなどの治癒・治療の場所としての意味合いもあったのではないか、との研究報告がなされています。
古代の人たちは、巨石には不思議な力が宿っていると信じていたのですね。自然石に神秘的なエネルギーやパワーがあるという概念は、霊的な世界観や宝飾文化とも関係が深く、現代において特に女性の方たちに人気がある、パワーストーンとも通じるものがあるかと思います。
謎なのです
ストーンヘンジは、考古学的、天文学的、建築学あるいは宗教学的に、様々な研究と見解があり、いまだ、多くの謎を秘めています。謎があるからこそ、人を惹きつける魅力があるのでしょう。
私たちの住む日本の場合、石で造られたものよりも木造の遺跡が多く、また、数千年も前から残存する遺跡は、殆ど存在しないので、とても興味を惹かれますよね。
※英国科学フェスティバル(2014.9月開催)で、ある事実が報告されました。
欧州の大きな科学フェスにおける、学者氏からの発表によると、地下3メートルまでを広範囲に渡ってスキャン調査したところ、多数の構造物(神殿)や埋葬塚(古墳)が発見されたそうです。
構造物には木や石が使われていて、古墳には33メートル・サイズの立派なものもあったそう。そして天文学的な配列をした複数の穴も確認したとの事です。
やはり、宗教的・神聖な儀式が行われていた場なのでしょうか。現状のように、平原に巨石が立っているだけの状態では、謎がナゾを呼ぶばかりですが、具体的な遺構が見つかると研究・解釈が一気に進むでしょうね。
ケルトとの関係
ブリテン島には、現在のイギリスを築いたアングロサクソン人が集団移住するよりも古い時代から、ケルト人などが住んでいました。従って、ストーンヘンジやエイヴバリーは、そもそもはケルト人が構築したのだと考える事が出来ます。

宗教的な儀式や天文観測などに利用したとの説は、以前よりあります。そして今でも、夏至の頃などになると、ケルト人、ケルト宗教のドルイド教徒、神秘主義者、共感者などがこの場所に集まって、祝祭や宴を盛大に開くと聞いた事があります。
もしそうならば、私たち一般の観光客はその事を、あらかじめ考慮しておいた方が良いのかもしれません。
ストーンヘンジの観光
なんせ世界遺産ですから、英国内外から観光に来られている方が多いようです。入場料が1,000円少々必要です。駐車場はあります。日本からイギリス観光へ行く人が多いらしく、日本語の音声ガイドの貸し出しが行われているそうです。バスツアーなら、随行員のガイドさんがいるかもしれませんね。
観光については、基本的は、目で見る・画像を撮る、と言った事になるようです。ロープやフェンスが張り巡らされているという話もあり、手で触れる事は、原則許可されていないようなのです。美術展で作品を鑑賞するように観るといった感じでしょうか。
でも間近に観る事が出来るのですから価値があります。圧倒的な存在感を体感出来るはずです。もしイギリス旅行の際に行ったのなら、先史時代の名残や、巨石の持つ神秘的な波動を感じてみたいものです。
行き方
国内の旅行会社で、ストーンヘンジ観光を含むイギリスへのツアーを企画しているところがあるので、そういったものを利用すると、手っ取り早い訳ですが。
今般、ロンドンを起点としたストーンヘンジへの行き方について考えてみました。
大別すると、下記(1)(2)(3)のようなパターンが考えられます。
- レンタカーを借りる。
- バス(日帰りツアーの実施アリ。)
- 電車とバスで行く。
例
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ロンドンから電車でソールズベリーへ
ロンドン中心部にあるセントパンクラス駅(St Pancras)から特急列車の電車で西へ1時間ほどで、
ソールズベリー(salisbury)駅に到着。ソールズベリーは、このあたりでは大きな都市です。 -
ソールズベリーからクルマで現地へ
いかにもイギリスっぽいバスに乗って北へ向かいます。バスにはツアーバスと路線バスとがあります。
リッチな方はタクシーでどうぞ。
ところでこの地帯は、ソールズベリー平原と言われているそうですが、航空写真などの画像で確認してみると、ものの見事に延々と「緑」が続きます。 牧草地、放牧地、あるいは畑が延々と広がっている風景です。ちなみにストーンヘンジ周辺では羊が放牧されています。クルマでも電車でも、 イギリスののどかな田園風景が楽しめそうですよね。
ざっくりと所在場所や周囲の状況を確認するには、Google earthの利用が便利です。
エイヴバリー(Avebury)
ストーンヘンジから北へ少し行ったところに、エイヴバリー(Avebury)という、
似たような巨石群の遺跡があります。
エイヴバリーも世界遺産へ登録されています。こちらの方が石のサイズは、おおむね小さめでしょう。
観光客が石を手で触れている写真を見た事があります。
もしかしたら、手で触る事が可能なのかもしれませんね(確認要)。駐車場はあります。
ちなみに、エイヴバリー、エイブベリー、イブベリー・・・と、いろいろな表記がされるようです。
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By Ansun (Updated by Asatsuki)