
ゴールウェイとモハーの断崖
ゴールウェイは、伝統的なアイルランドらしさを体感できる、ケルト文化が濃厚に漂う小さな町。フレンドリーさや陽気さもあって楽しいところです。
また、ゴールウェイから少し足を伸ばせば、スケール感がある圧巻の自然造形「モハーの断崖」を観光できます。
ゴールウェイはアイルランド第3の都市です
旅で訪れる人が誰しも「これぞアイルランドぽい」と感じるまち。
それが、ゴールウェイ(Galway)です。
首都ダブリンから、まっすぐ反対側の西海岸に位置する、アイルランド国内で第3の規模を有する都市です。

ゴールウェイ州の州都でもあるんですよね。ということは相当な都会なんですか。

いえいえ。アイルランド国内では大きな規模の部類に入りますが、町と呼んだ方がしっくりくる大きさの、とてもかわいいところなんです。
人口はおよそ8万人あまり。「国内第3の都市」や「州都」と聞くと、近代的で大きな都市を想像するかもしれません。
でも、実際に行ってみると、ホントにこじんまりとした町です。
ライト感覚な観光ならば、半日から1日もあれば十分見て回れてしまいます。
ちなみに私は、当地で一泊しました。
ゲールタハトの入り口のまちです
このまちは、ゲールタハトと呼ばれる、アイルランド語(ゲール語 )が公用語として認められている地域に接しています。
そのためか、ダブリンよりさらにアイルランド成分が濃く感じます。

伝統的で素朴な雰囲気が漂っていて、町を歩いていると、ゲール語の標識も見かけますし、今にもケルト音楽が聞こえてきそうでした。
中世の建物を残すカラフルで小さな建物が並ぶ街並みは、色濃く残るケルト文化の影響と合わさってかわいらしさと親しみやすさと陽気さが混じり合っていて、歩いていると何となく楽しい気分になりました。
すごくフレンドリーな人たちでした
アイルランドの人はフレンドリーだと言われることが多く、ダブリンでもそれは感じていたのですが、ゴールウェイの人たちは、それにもましてさらにフレンドリーでした。
お店で夕食をとっていると、周りにいた色々な人に、
「ゴールウェイは気に入った?」
「ダブリンと比べてどう?」
「どこを観光したの?」
などと、次々と声をかけられて、退屈する暇がなかったくらいです。

モテちゃいましたか。

いや~(笑)「アジア系旅行者」の、もの珍しさも手伝っての事だと思います。
多少失礼な言い方になるかもしれませんが、これといった歴史的建造物はないし、ショッピングを楽しむにはお店の数が十分ではないかもしれません。
でも、これぞアイルランドといった雰囲気にどっぷり浸かりたいのなら、ダブリンよりも断然ゴールウェイが向いています。アイルランド観光ツアーに行くのなら、ぜひ訪れて頂きたい場所です。
ゴールウェイへの行き方と宿泊
首都のダブリンから、バスで2時間30分前後から3時間ほどで行けます。
手軽に行くなら、バスツアーはおススメでしょう。
ツアー料金は、往復で23ユーロ程度です。
(マップは、普通自動車での最速経路&時間です。)
レンタカーを借りて小旅行を楽しむのも有りですよ。
休憩しながらゆっくりドライブしても、半日以内で到着すると思います。
宿泊については、部屋やサービスのグレードはさておき、安いホステルもあり気軽に泊まれます。
私が利用したホステルは、一泊25ユーロほどでした。

モハーの断崖
モハーの断崖(The Cliffs of Moher )は、ゴールウェーの南方のカルスト地形で巨大な岩がごろごろしている、バレン高原の南西エリアの海岸線に所在しています。
大西洋を臨む断崖絶壁で、この島の気候と環境が織りなす壮大な自然を体感できるスポットです。

日本では、あまり知られていないかもしれませんね。
アイルランド国内ではトップクラスの人気を誇る、ドル箱的存在の観光地なのです。
私が訪れた時も、かなりの数の外国人観光客が崖の上で、「自然とスリル」を楽しんでいました。
大自然そのまんまの圧巻
バスで当地のビジターセンターに到着した後、さっそくモハーの断崖に続く野道を登っていきました。
野道を歩いている最中は、見渡す限りずっと原っぱ、という感じでした。景観を損ねないように、わざと周辺には建物を建てないようにしているとのことでした。
野道を登り切って、いざ断崖絶壁が目の前に現れた時は、さすがに圧巻でした!!

ところで、アイルランドは緑が多くて羊がたくさんいる、のどかなイメージがありますよね。

確かにのどかなのですが、実は気候は、そこそこ厳しいんですよ。
厳しい気候が作り出した自然の造形である、モーハの断崖のスケールはただならないものがありました。
崖の一番高い箇所は、「オブライアン塔」という塔が建っている場所で、なんと海面から214mもあるんです。
一番驚いたのは、これだけ高所エリアが長く続く断崖でありながら、柵がほとんどなかったことです。
私のモハーの断崖を観光したのは数年前ですが、きっと今も同じように「柵無し状態」だと思います。
大自然そのまんま。入念な安全対策を施す日本の観光地とは真逆の環境でした。
人の手が加えられていない、本当に自然のままの姿が見られるのは良いのですが、誤って落ちる人とかいないのかなと、一旅行者として心配になるほどでした。
その時の私は、大自然の中での解放感からか、断崖絶壁の崖の縁に腰かけて、はるか下に見える波の上で足をぶらぶらさせたりして遊んでいたのですが、今から考えると背筋が寒くなります。
大西洋を存分に見渡しました

薄曇りや雨が多いこの国ではものすごく幸運な事だったのですが・・・
その日はずっと晴天で、モハーの断崖の上からみる大西洋の眺めは最高でした!!
さらに運が良ければ、ゴールウェイ湾にある石灰石の島々「アラン諸島」も見えるらしいです。でも、私は残念ながらその姿を確認することはできませんでした。
私は、ヨーロッパの大聖堂やお城、あるいは芸術品・工芸品などの、人が創り出した造形、文化財が好きで、観光や散策というと、そちらをメインで見て回ることが多いのですが、モハーの断崖を見た後は、自然の凄さを体感するのもいいもんだなと、しみじみ感心してしましました。

モハーの断崖への行き方と宿泊
ダブリンから行く場合、自動車(旅行者ならレンタカー)がないと、なかなか自由に行きにくいと思います。
出来れば、まずはゴールウェイに宿を取って、この街を拠点にして観光する方法が余裕があって良いかなと思います。
ゴールウェイからだと、行きかえりのバスと入場料込みのバスツアーが出ているので、わりと簡単に行くことができます。料金の目安は20~30ユーロ程度だと思います。

私の場合「ゴールウェイで一泊&半日バスツアー」でした。
ダブリンからバスでゴールウェイに着いた後、ホステルを探すのに手間取ったのですが(事前に予約していなかったんです!)、ようやく宿を「確保」した後、観光案内所で尋ねて、何とかお昼頃出発の「半日ツアー」に滑り込みで参加することができました。
モハーの断崖に加えて、バレン国立公園やボンラティ城といったゴールウェイ周辺の見どころをまとめて周れる観光ツアーもありました。この場合の所要時間は丸一日を要すると思います。
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By Ansun (Updated by Asatsuki)